向田邦子賞(読み)むこうだくにこしょう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「向田邦子賞」の意味・わかりやすい解説

向田邦子賞
むこうだくにこしょう

1981年8月,台湾での飛行機事故で亡くなった脚本家向田邦子を記念して,その翌年から設けられたテレビ界初の脚本賞。向田邦子著作権委員会と東京ニュース通信社が共同で運営し,1年間に放映されたテレビドラマのなかから優秀なものを選び表彰する。選考委員は,演出家の和田勉,放送作家の早坂暁など 11名。以前は映画界においても報われることの少なかった脚本が,近年脚光を浴びるようになり,向田自身の作品はもとより,倉本聰橋田壽賀子山田太一といった人たちの脚本集が出版されるようになったのも,こうした賞の設立によって脚本への関心が高められたからである。

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知恵蔵mini 「向田邦子賞」の解説

向田邦子賞

優れたテレビドラマの脚本家に贈られるテレビ界唯一の脚本賞。脚本家の故・向田邦子(1929~81年)の功績を記念し、83年に創設された。主催は東京ニュース通信社。原則として、毎年、4月から翌年3月までに放送されたテレビドラマを対象に、最も優れた脚本を執筆した脚本家が選出される。選考・発表は4月上旬。受賞者には特製万年筆と副賞の300万円が授与される。第32回となる2013年の受賞者は、NHK連続テレビ小説「ごちそうさん」の森下佳子。過去に、山田太一、北川悦吏子、倉本聰、宮藤官九郎などが受賞している。

(2014-4-4)

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