向島新田(読み)むこうじましんでん

日本歴史地名大系 「向島新田」の解説

向島新田
むこうじましんでん

[現在地名]稲城市押立おしたて

多摩川南岸にある押立村(現府中市)の新田。北は同川を隔てて本村押立村、東・南・西の三方矢野口やのくち村・長沼ながぬま村に囲まれる。もともと多摩川北岸にあったが、慶長(一五九六―一六一五)・寛永(一六二四―四四)万治(一六五八―六一)などの洪水によって多摩川の流路が変わり、本村から分離した。その時期は万治年間であろうか。押立新田・向押立ともよばれた(「風土記稿」など)。郷帳類では本村に含まれ、支配の変遷も本村と同じ(府中市の→押立村。世田谷領に属し、元禄一二年(一六九九)の高四一石余(「年貢割付状」押立町有文書)。神明社(現島守神社)があった(風土記稿)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android