名題看板(読み)なだいかんばん

精選版 日本国語大辞典 「名題看板」の意味・読み・例文・類語

なだい‐かんばん【名題看板】

〘名〙
歌舞伎で、上演する芝居題名を記した表看板大名題小名題があり、前者は芝居の総外題を大書し、上部に主要役者を絵組で表わす。京坂では一枚看板江戸では大名題とも呼ばれる。後者は芝居の各幕の題名を記したもの。外題看板。名題。
滑稽本東海道中膝栗毛(1802‐09)七「狂言の名代かんばんはなやかに」

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デジタル大辞泉 「名題看板」の意味・読み・例文・類語

なだい‐かんばん【名題看板】

歌舞伎劇場の表看板の一つで、上演狂言の題名を記したもの。総表題を示し、上部に主要配役を絵組で表した大名題看板と、各幕の小題名を示した小名題看板とがある。

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世界大百科事典(旧版)内の名題看板の言及

【名題】より

…名題には,作品の趣旨を表す〈大(おお)名題〉,各幕に付ける〈小(こ)名題〉,劇中,出語りで演奏される浄瑠璃などのための〈浄瑠璃名題〉,所作事のための〈所作名題〉,二番目狂言に付ける〈二番目名題〉の別がある。(2)名題看板の略。興行ごとに,劇場の正面に掲げられる多くの看板のうち,名題に関するものを名題看板といい,立派な枠に入れる大名題看板を始め,個々の名題に対応する看板があった。…

※「名題看板」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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