同工異曲(読み)どうこういきょく

精選版 日本国語大辞典 「同工異曲」の意味・読み・例文・類語

どうこう‐いきょく【同工異曲】

〘名〙
音楽を奏する技巧は同じでも味わいが異なること。
② (「韓愈‐進学解」に「子雲相如、同工異曲」とあるところから) 詩文述作などの技巧は同じだが、その趣きや表わされたものが異なること。転じて、見かけは違うようでも実は同じ手ぎわであること。
※東京年中行事(1911)〈若月紫蘭〉七月暦「水泳場と同工異曲(ドウコウイキョク)なるものは海水浴場で有る」

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デジタル大辞泉 「同工異曲」の意味・読み・例文・類語

どうこう‐いきょく【同工異曲】

韓愈「進学解」から》詩文などを作る技量は同じであるが、趣が異なること。転じて、音楽を演奏する手法は同じであるが、味わいが異なること。異曲同工
外見は違っているようだが、内容は同じであること。異曲同工。
[類語](2違い相違異同誤差小異大差差異大同小異分かち格差落差開き隔たり懸隔僅差個人差不一致異質ギャップ

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四字熟語を知る辞典 「同工異曲」の解説

同工異曲

音楽を奏でる技巧は同じでも演奏されたものの味わいが異なること。また、詩文などで、手法は同じだが、表現されたものが異なること。転じて、見かけ・外観が違うようでも内容は似たり寄ったりであること。

[使用例] 姨捨山の棄老伝説が初めて文献に現れたのは、大和物語で、それは印度伝来の棄老説話と全く同工異曲であり[井上靖姨捨|1955]

[使用例] 私は、同工異曲のホテルがかくも群がっている様子に驚いている[加賀乙彦*夢見草|1970]

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