吉田川(読み)ヨシダガワ

デジタル大辞泉 「吉田川」の意味・読み・例文・類語

よしだ‐がわ〔‐がは〕【吉田川】

宮城県中部を流れる川。舟形連峰の北泉ヶ岳に源を発し、石巻湾に注ぐ鳴瀬川に合流する。

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日本歴史地名大系 「吉田川」の解説

吉田川
よしだがわ

郡の西端標高一二五三・一メートルの北泉きたいずみヶ岳を源流として大和たいわ町吉田の升沢ますざわから郡中央を東流、大郷町中部を経て志田郡鹿島台かしまだい町・桃生ものう鳴瀬なるせ町に至って鳴瀬川と並行し太平洋に注ぐ。流長約五二キロ。大和町吉田で立輪たつわ川、大和町落合おちあい大衡おおひら村からのぜん川、富谷とみや町からの竹林たけばやし川、報恩寺ほうおんじ川、大和町鶴巣つるす西にし川、大郷町中村なかむら山崎やまさき川、同町羽生はにゆう味明みあけ川(神明しんめい川)の各支流を合せる。近世までの流れは糟川かすかわ村までである。その先は品井しない沼で、大森おおもり(現大衡村)から大松沢おおまつざわ村に東南流する鶴田つるた川と志田郡松山まつやま(現松山町)から南流する新堀しんぼり川(どく川ともいう)とともに沼の西部に流入していた。

吉田川
よしだがわ

枯見からみ(宇波山。三六〇・八メートル)の麓、上吉田町の字たけした堂の前どうのまえ上流端とし、上吉田町・下吉田町を北流、幾つかの支流を合せたのち野方のかた町で大きく左折して西流し、赤崎あかさき町で再び北に向きを変えて飯梨いいなし川・伯太はくた川両川の間を北流して中海(斐伊川)に注ぐ。一級河川で、流路延長一二・五一キロ、流域面積約三八平方キロ。川幅は最大七五メートル、平均四四メートルであるが、近年河口付近から安来町の加茂かも町付近まで川幅の拡張工事が行われ、洪水の危険は減少した。

吉田川
よしだがわ

吉田村吉田を流れる三刀屋みとや川の支流。「出雲国風土記」の飯石郡条に「三屋川。源は郡家の正東一十五里なる多加山より出て、北に流れて斐伊河に入る」とある。吉田村杉戸すぎどの奥の広島県比婆ひば高野たかの町との県境にある大万木おおよろぎ山に隣接している標高一〇二六メートルの七日迷なぬかまよい山、古名伊都礼いつれ山に源を発し、北上して杉戸・梅木うめぎ・吉田町・した川尻かわしり掛合かけや穴見あなみ谷を経て三刀屋川に合流する。

吉田川
よしだがわ

郡上郡北東部から中央部を流れる長良川に注ぐ流路延長約三二キロの一級河川。飛騨境の烏帽子えぼし岳を水源とし、奥長尾おくなご川・気良けら川・寒水かのみず川・小駄良こだら川の支流からなる。中央部の有穂ありほ地区には浸食によって峡谷が発達した天竜てんりゆう峡がある。川名は流域に吉田庄および吉田郷があったことに由来するとみられる。寛永一八年(一六四一)六月と正徳四年(一七一四)七月には大洪水が生じ、八幡町内みや橋を流したほど出水した(「荘厳講記録」長滝寺蔵)

吉田川
よしだがわ

多良たら山系の一つである国見くにみ岳の北部に降った雨や唐泉とうせん山・琴路ことじ岳の西部の水を集めて嬉野町の東部を北流し、塩田川下野しもので合流する。「藤津郡村誌」には「吉田川 村ノ南極字川上ヨリ発シ村内ヲ串流シ下流塩田川ニ入ル 最深所丈余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「吉田川」の意味・わかりやすい解説

吉田川
よしだがわ

宮城県中央部を流れる川。仙台市泉(いずみ)区西方の北泉ヶ岳北麓(ほくろく)の桑沼に源を発し、黒川郡を東流し、東松島(ひがしまつしま)市中央部で鳴瀬川と並行して石巻湾(いしのまき)に注ぐ。延長51キロメートル。流域面積352平方キロメートル。かつては品井沼を貫流し鳴瀬川に合流していたが、増水時には鳴瀬川の水が逆流して洪水が頻発した。明治時代から改修工事が始まり、1940年(昭和15)鳴瀬川に並行して新吉田川を掘削する工事が完成した。

[境田清隆]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「吉田川」の意味・わかりやすい解説

吉田川
よしだがわ

宮城県中部を東西に流れる鳴瀬川の支流。全長 51km。源は船形山の南東麓にある桑沼付近。品井沼の干拓に伴い,1937年河道を鳴瀬川に並行させて約 7km開削し,野蒜 (のびる) 付近で合流させた。川沿いに段丘が発達,下位段丘に条里制の遺構がある。

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事典・日本の観光資源 「吉田川」の解説

吉田川

(岐阜県郡上市)
岐阜県の名水50選」指定の観光名所。

出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報

世界大百科事典(旧版)内の吉田川の言及

【大郷[町]】より

…人口1万0220(1995)。町域の南部,北部は丘陵で,中央を鳴瀬川の支流吉田川が東流する。現在は水田が広がる吉田川沿岸はかつては低湿地で,吉田川の遊水池としての機能をもっていたが,元禄年間(1688‐1704)から仙台藩の直営で品井沼干拓工事が行われて新田が開発された。…

※「吉田川」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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