吉田屋（読み）よしだや

精選版 日本国語大辞典

よしだや【吉田屋】

浄瑠璃「夕霧阿波鳴渡」上巻の通称。大坂新町扇屋の遊女夕霧になじみ、勘当された藤屋伊左衛門が師走に紙子姿で吉田屋を訪れ、夕霧に会っての口説(くぜつ)の末、二人の心が解けるまでが、「廓文章」と改作されて名高い。

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

よしだや【吉田屋】

浄瑠璃「夕霧阿波鳴渡ゆうぎりあわのなると」の上の巻。また、それを改作した「廓文章くるわぶんしょう」の通称。

出典　小学館

百科事典マイペディア

吉田屋【よしだや】

歌舞伎劇《廓(くるわ)文章》の通称。近松門左衛門作，1712年初演の浄瑠璃《夕霧阿波鳴渡(なると)》の一場面を後世改作したもの。藤屋の若旦那伊左衛門と大阪新町の遊女夕霧の情話のうち，落ちぶれた伊左衛門が茶屋の吉田屋を訪れ夕霧の真情を知る場面で，和事(わごと)の代表的演目。

出典　株式会社平凡社

改訂新版　世界大百科事典

吉田屋 (よしだや)

→廓文章（くるわぶんしょう）

出典　株式会社平凡社「改訂新版　世界大百科事典」

歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典

吉田屋
よしだや

歌舞伎・浄瑠璃の外題。

初演

文化14.8(大坂・天満天神芝居)

出典　日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」

日本大百科全書(ニッポニカ)

吉田屋
よしだや

→廓文章

出典　小学館　日本大百科全書(ニッポニカ)

デジタル大辞泉プラス

吉田屋

歌舞伎役者の屋号のひとつ。嵐三右衛門、嵐小六などが使用。

出典　小学館