吉田令世(読み)よしだのりよ

改訂新版 世界大百科事典 「吉田令世」の意味・わかりやすい解説

吉田令世 (よしだのりよ)
生没年:1791-1844(寛政3-弘化1)

江戸後期の国学者。通称平太郎,字は平坦,活堂と号した。藤田幽谷の門に学び,書もよくした。水戸藩士で,江戸に出て徳川斉昭侍読となる。また弘道館助教に任じ,歌学局の事務をつかさどり,史館の編修を兼ねた。著書に《宇麻斯美道(うましみち)》《歴代和歌勅撰考》《声文私言》《永言鈔》《万葉綺語標》《難霊能真柱》《吉田令世日記》などがある。
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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「吉田令世」の解説

吉田令世 よしだ-のりよ

1791-1844 江戸時代後期の国学者。
寛政3年生まれ。常陸(ひたち)水戸藩士。藤田幽谷(ゆうこく)の門人娘婿。徳川斉昭(なりあき)の藩主就任につくし,側近のひとりとしてその藩政改革をささえる。彰考館員,藩校弘道館の助教,歌道掛をつとめた。天保(てんぽう)15年5月23日死去。54歳。字(あざな)は平坦。通称は平太郎。号は活堂。著作に「歴代和歌勅撰考」「水の一すち」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

朝日日本歴史人物事典 「吉田令世」の解説

吉田令世

没年:弘化1.5.23(1844.7.8)
生年:寛政3(1791)
江戸後期の国学者。通称平太郎,字平坦,号活堂。水戸藩士。藤田幽谷の門人で女婿。国学の学力を買われて彰考館や藩校弘道館に勤務,弘道館助教となる。のち歌道掛に転じる。藩主徳川斉昭に近侍して信任を得た。斉昭の思想形成にも大きく関与したとされている。『声文私言』『活堂歌集』『歴代和歌勅撰考』などの著書がある。

(久保田啓一)

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