吉本興業[株](読み)よしもとこうぎょう

百科事典マイペディア 「吉本興業[株]」の意味・わかりやすい解説

吉本興業[株]【よしもとこうぎょう】

上方大衆芸能を売りものにしたプロダクション(興行会社)。1914年吉本せいが大阪寄席経営し,1932年以降現社名。芸能人の専属制をとり,また演芸作家も多数抱えた近代的経営で関西演芸の担い手となり,早くから東京へも進出した。なんばグランド花月,うめだ花月などをもち,テレビ番組制作も行う。2009年TOBにより上場廃止。本社大阪。2011年資本金125億円。
→関連項目ミヤコ蝶々

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世界大百科事典(旧版)内の吉本興業[株]の言及

【漫才】より

…大阪や神戸のような新興の大都会には,農村から流入した人々がおり,盆踊の音頭から受け継いだ話芸は,郷愁をさそった。大正末に吉本興業が万才に目をつけて,その傘下の寄席にかけ,明治末には落語,大正に入ってからは安来節がおもな演目であったのを,昭和に入ってからは万才をおもな演目とした。 1931年の満州事変のころから戦争の進行にともなうさまざまな風俗の変化をおり込んだ掛合い話芸が人気を集めた。…

【寄席】より

…近代の大阪には,法善寺,千日前,松島,道頓堀,新町,座摩(ざま),御霊(ごりよう),北之新地,上本町(うえほんまち),日本橋,天満天神,内本町,梅田などで寄席が繁盛し,特に千日前の播重(はりじゆう)席のような女義太夫(おんなぎだゆう)専門の寄席が栄えたこともあったが,大正末から昭和にかけてしだいに衰退し変貌していった。大阪の寄席興行については,吉本(よしもと)せい(1890‐1950)という傑出した興行師が出現したため(吉本興業部,吉本興業合名会社を経て,今日の吉本興業株式会社につながる),大正から昭和にかけて東京とは大いに違う寄席興行の形態がとられて今日に及んでいる。 そのほか,京都,神戸,名古屋にも古くからの寄席興行の歴史があり,江戸時代から多数の寄席芸人が出演した記録がある。…

※「吉本興業[株]」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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