普及版 字通 「合(漢字)」の読み・字形・画数・意味
合
常用漢字 6画
[字訓] あう
[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[字形] 象形
祝を収める器である口((さい))の上に、深く蓋(ふた)をしている形。〔説文〕五下に「口を合はせるなり」とし、上を(しゅう)にして集、衆口を集める意とするが、そのような造字の法はない。盟誓などの書をその器中に収めて、合意の成ることをいう字で、金文の〔生(ちようせいき)〕に「來(きた)りて事(まつり)を合す」とは祭事の協議が成立すること、そのような会合に参加することを「(あ)う」という。郷射のことを金文に「射」というのもその意である。は合を中にして二人対坐する形。は食膳を挟んで二人対坐する形での初文。合議のため会するときはがその字義にあう。合意のことをまた答といい、金文に「厥(そ)のに合(答)揚(たふやう)す」のように用い、〔左伝、宣二年〕にも「に合(こた)へて來りる」のような例がある。
[訓義]
1. あう、文書を収めた器にふたをする、器蓋があう。
2. 合議の書を収める、合議する、合議が成立する。
3. 両者の意見が合う、一致する、みなが参加する、あつまりそろう。
4. 相応ずる、答える、かなう。
5. 相対する、匹敵する、たたかう。
6. 応・答と同義に用い、「まさに~すべし」という語法に用いる。
7. 器の名、はこ。
8. 量の名、升の十分の一。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕合 アハセテ・カナフ・ベシ・コゾル・ハカル・アツマル・ヤハラカナリ・アフ 〔字鏡集〕合 ベシ・アフ・アツム・ハカル・カナフ・ヤハラカナリ・アハセテ・アツマル・オナジ・コゾル・ヤラフ
[声系]
〔説文〕に合声として・・翕・洽・拾・給など二十六字を収める。合・答の声義を承けるものが多い。
[語系]
合hp、hepは声近く、は合祀をいう。洽khepは洽(あまね)くすること、協xiap、翕・歙xipは合集することをいう。
[熟語]
合作▶・合錯▶・合衆▶・合従▶・合掌▶・合戦▶・合爪▶・合奏▶・合譟▶・合葬▶・合体▶・合致▶・合著▶・合璧▶・合意▶・合囲▶・合一▶・合穎▶・合応▶・合家▶・合夥▶・合会▶・合諧▶・合該▶・合蓋▶・合格▶・合楽▶・合▶・合歓▶・合眼▶・合器▶・合議▶・合宜▶・合▶・合▶・合拱▶・合郷▶・合鏡▶・合響▶・合凝▶・合▶・合金▶・合矩▶・合偶▶・合契▶・合計▶・合撃▶・合▶・合献▶・合権▶・合古▶・合股▶・合口▶・合交▶・合婚▶・合祭▶・合子▶・合市▶・合志▶・合祀▶・合祠▶・合詞▶・合社▶・合情▶・合信▶・合親▶・合▶・合襯▶・合刃▶・合勢▶・合族▶・合▶・合通▶・合当▶・合沓▶・合▶・合榻▶・合同▶・合道▶・合徳▶・合独▶・合配▶・合媒▶・合▶・合符▶・合変▶・合▶・合弁▶・合法▶・合匏▶・合烹▶・合縫▶・合抱▶・合謀▶・合門▶・合約▶・合邑▶・合要▶・合翼▶・合理▶・合里▶・合離▶・合流▶・合類▶・合礼▶・合▶・合和▶
[下接語]
暗合・烏合・化合・会合・廻合・諧合・勘合・綺合・九合・糾合・翕合・鳩合・匡合・協合・競合・合・遇合・契合・迎合・結合・牽合・交合・伉合・好合・合・校合・合・混合・習合・衆合・集合・聚合・緝合・照合・数合・整合・接合・綜合・総合・調合・適合・鈿合・投合・統合・粘合・配合・廃合・晩合・匹合・符合・傅合・膚合・復合・複合・吻合・合・分合・併合・合・縫合・冥合・野合・癒合・融合・離合・六合・連合・和合
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報