古語
こご
現代語としては、普通用いられなくなっている過去のことばを「古語」という。過去に用いられたという事実は、たいてい古典の文献に記されていることによって知られるものであるから、「古典語」とも称せられる。険しい意の「さがし」、マグロの類を表す「しび」のように、現代語としては一般に用いられないもの、かわいい意の「うつくし」、いまのコオロギにあたる「きりぎりす」のように意味が現代語と異なるもの、しばらくの意の「しまらく」、芋(いも)の意の「うも」のように、形が現代語と異なるものなど、現代語との関係は一様ではない。また、現代でも雅語的表現としてなら使われるとか、方言では使われるとか、種々の場合がある。
[山口佳紀]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
こ‐ご【古語】
〘名〙
① むかし使用されたことばで、現在一般には用いられないことば。
※神皇正統記(1339‐43)上「或は古語に居住を止(と)と云ふ〈山に居住せしによりて山止(やまと)なりとも云へり〉」 〔蘇軾‐病中夜読朱博士詩詩〕
②
古人の言ったことば。格言、故事なども含めていう。
※左経記‐長和五年(1016)正月二日「大如卵子、其色黒。此事古語有風聞」
いにしえ‐がたり いにしへ‥【古語】
※源氏(1001‐14頃)
横笛「そこはかとなきいにしへがたりにのみ、まぎらはさせ給ひて」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉
「古語」の意味・読み・例文・類語
こ‐ご【古語】
1 古い時代の言葉。昔使われて、今では一般には使われなくなった言葉。古言。「古語辞典」
2 古人の言った言葉。ことわざ、故事などを含めていう。古言。
「―に伝へし雁がねの翼の文を目の前に、今見ることの不思議さよ」〈浄・用明天王〉
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普及版 字通
「古語」の読み・字形・画数・意味
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