古色蒼然(読み)こしょくそうぜん

精選版 日本国語大辞典 「古色蒼然」の意味・読み・例文・類語

こしょく‐そうぜん ‥サウゼン【古色蒼然】

〘形動タリ〙 いかにも年月を経たように見えるさま。ふるびた色の現われているさま。
当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙一二「上へ被(き)たる南部の袷(あはせ)は、古色蒼然(コショクソウゼン)として襟垢つきたり」 〔五雑俎‐人部三〕

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デジタル大辞泉 「古色蒼然」の意味・読み・例文・類語

こしょく‐そうぜん〔‐サウゼン〕【古色×蒼然】

[ト・タル][文][形動タリ]長い年月を経て、いかにも古びて見えるさま。「古色蒼然たるたたずまい」「古色蒼然とした山寺
[類語]古めかしい古い古臭い陳腐中古かび臭い古びる古ぼける時代遅れ流行遅れ古風昔風旧式旧弊前近代的旧態依然オールドファッションださい年代物時代錯誤古色蒼然旧態使い古し陳套ちんとう旧套きゅうとうひねひね臭い時代掛かる時代めく昔ながら蒼古年季が入るレトロアナクロアナクロニズムアウトオブデートオールドタイマー

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四字熟語を知る辞典 「古色蒼然」の解説

古色蒼然

いかにも年月を経て、古びて見える様子

[活用] ―たる。

[使用例] そんなところへ山田紡績の女工一団が、うち中番と於菊を先頭に、実に古めかしい古色蒼然たる二列縦隊をつくってやって来た[井伏鱒二駅前旅館|1956~57]

[使用例] 明治十七年に出された太政官布告第三十二号〈爆発物取締罰則〉〈略〉その古色蒼然たる布告が今ふたたび生き返って猛威をふるっておるとはな[五木寛之戒厳令の夜|1976]

[解説] 「古色」は年月を経て古びたつや。「蒼然」は古びた様子。

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