古田(読み)こでん

精選版 日本国語大辞典 「古田」の意味・読み・例文・類語

こ‐でん【古田】

〘名〙 新田に対する本田。古田と新田とを時代的に区分することは困難であるが、一般的には太閤検地から慶長・寛永(一五九六‐一六四四)あたりまでの検地に登記された本田をいう。こた。〔地方落穂集(1763)〕

ふる‐た【古田】

〘名〙 古い田。また、ふるびて荒れはてた田。
※相模集(1061頃か)「年多くかへしきぬれど荒れぬるはわが中山のふるたなりけり」

ふるた【古田】

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デジタル大辞泉 「古田」の意味・読み・例文・類語

ふるた【古田】[姓氏]

姓氏の一。
[補説]「古田」姓の人物
古田敦也ふるたあつや
古田織部ふるたおりべ
古田足日ふるたたるひ
古田昌幸ふるたまさゆき

ふる‐た【古田】

古い田。古びて荒れた田。「かげろふや―をあまる水の上/蓼太

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日本歴史地名大系 「古田」の解説

古田
ふるた

[現在地名]青山町高尾 古田

もとどりヶ岳(七七九メートル)あまヶ岳(九五七・七メートル)に挟まれた標高六〇〇メートルの高原に古田集落がある。高尾たかお村の東端で北は霧生きりう村、東と南は伊勢国八知やち(現一志郡美杉村)に続く。「三国地志」に「佐田山、按、頂ニ至ルコト十五町。古田ト云支郷此ニ村居ス。又勢州竹原村ヘ出ル間道アリ」とある。集落の西に市杵島いちきしま神社がある。同書にも「弁天祠高尾村」と記され明治四一年(一九〇八)種生たなお神社に合祀されたが、昭和三〇年(一九五五)分祀して旧に復した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の古田の言及

【丹原[町]】より

…中心集落の丹原は,中山川上流域の林産物集散地として松山藩が江戸前期に設置した在郷町で,一時期藩の代官所もあった。町内願連寺から銅剣,古田(こた)からは銅剣と石剣が出土した。古田は《和名抄》所載の古代桑村郡籠田(こた)郷,池田は周敷郡池田郷,田野は同郡田野郷の地に比定され,古くより開かれた地であった。…

【本田・本畑】より

…新しく開発された新田畑に対して,古くからあった田畑のことをいう。古田(こでん)・古畑ともいう。江戸時代においては,ふつう元禄(1688‐1704)以前の検地によって石高をつけられ,村高に組み入れられた田畑を指すが,地域・時期によって本田畑・新田畑の区分は多様である。…

※「古田」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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