古漢台(読み)こかんだい

世界の観光地名がわかる事典 「古漢台」の解説

こかんだい【古漢台】

中国の陝西(せんせい)省、漢中(かんちゅう)(ハンヂョン)市の南西にある宮殿遺跡。古代、漢中市は「南鄭(なんてい)」と呼ばれ、この町を中心として漢中郡が設けられた。紀元前206年の秦の滅亡後、劉邦(のちの漢の高祖)は漢中郡に封じられ、漢中王(漢王)を名乗り、この地を足がかりに紀元前202年に全土を統一し、漢王朝を打ち立てることになる。この地は、漢という国号の由来になったところである。古漢台は、劉邦が漢中王の時代に造営された宮殿跡であると伝えられ、漢中市のシンボル的存在になっている。宮殿跡には漢中市博物館がある。漢中は、その400年あまり後の『三国志』の時代、劉備(蜀)と曹操(魏)が領有をめぐって争ったところでもある。博物館の漢魏石門十三品陳列室には、曹操の書などが展示されている。◇「七星台」ともいう。

出典 講談社世界の観光地名がわかる事典について 情報

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