普及版 字通 「古(漢字)」の読み・字形・画数・意味
古
常用漢字 5画
[字訓] いにしえ・ふるい
[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[字形] 会意
十(干(たて))+口。口は(さい)。祝詞などを収める器の形。その器を、聖器としての干で固く守護し、久しくその祈りを機能させようとした。それで先例旧慣の意となり、久古の意となる。〔説文〕三上に字を十口の会意とし、「故なり。~言をるなり」という。〔伝〕には多くの人による伝承の意に解するが、古事をいう。古に攴を加えて、その呪能を害することを故といい、事故・災厄を意味する。卜辞に「王の舌を疾(や)めるは、隹(こ)れ古(こと)(故(ゆゑ))(あ)るか」と古を故の意に用い、また金文に「古(故)に」のようにいう例がある。故の形義を以ていえば、古が固閉された祝告・盟誓の意であることは疑いがない。〔説文〕に録する古文の字形は、中におけるその儀礼を示すものであろうと思われる。
[訓義]
1. ふるくからのもの、典故とすべきもの、いにしえ、むかし。
2. ふるい、はじめ、もと、久しい。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕古 イニシヘ・ヨヨ 〔字鏡集〕古 イニシヘ・ヒサシ
[部首]
〔説文〕〔玉〕に(か)をこの部に属する。〔詩、魯頌、宮〕の「純(じゆんか)」を、金文に「屯」に作り、また「休」などの語がある。は「瑕玉」の意であるから、古を加えることによって、(さいわい)の義が完成されるわけである。
[熟語]
古意▶・古佚▶・古逸▶・古印▶・古韻▶・古塋▶・古駅▶・古苑▶・古園▶・古遠▶・古往▶・古奥▶・古屋▶・古音▶・古雅▶・古瓦▶・古画▶・古雅▶・古怪▶・古格▶・古楽▶・古歓▶・古▶・古鑑▶・古玩▶・古巌▶・古稀▶・古記▶・古器▶・古誼▶・古義▶・古丘▶・古旧▶・古邱▶・古興▶・古鏡▶・古曲▶・古玉▶・古訓▶・古勁▶・古経▶・古碣▶・古賢▶・古憲▶・古言▶・古▶・古語▶・古香▶・古国▶・古今▶・古史▶・古始▶・古詩▶・古辞▶・古字▶・古寺▶・古事▶・古時▶・古式▶・古質▶・古者▶・古酒▶・古戍▶・古樹▶・古処▶・古書▶・古初▶・古松▶・古称▶・古色▶・古人▶・古制▶・古昔▶・古迹▶・古蹟▶・古拙▶・古刹▶・古先▶・古阡▶・古銭▶・古甎▶・古俗▶・古体▶・古代▶・古淡▶・古注▶・古籀▶・古冢▶・古調▶・古典▶・古伝▶・古都▶・古渡▶・古▶・古藤▶・古道▶・古農▶・古梅▶・古碑▶・古筆▶・古風▶・古物▶・古仏▶・古墳▶・古文▶・古法▶・古貌▶・古木▶・古朴▶・古穆▶・古味▶・古銘▶・古来▶・古流▶・古陵▶・古林▶・古塁▶・古隷▶・古暦▶・古烈▶・古路▶
[下接語]
按古・援古・遠古・往古・懐古・学古・簡古・古・奇古・擬古・古・今古・近古・稽古・好古・考古・高古・曠古・最古・師古・終古・循古・尚古・上古・振古・遂古・古・千古・先古・前古・蒼古・尊古・太古・中古・通古・道古・篤古・万古・復古・変古・放古・訪古・覧古
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報