デジタル大辞泉
「口強」の意味・読み・例文・類語
くち‐ごわ〔‐ごは〕【口▽強】
[名・形動ナリ]
1 強く言い張ること。また、言葉つきの荒々しいさま。
「物も覚えぬ山伏かな、判官かと思せば、―に返事し給ふ」〈義経記・七〉
2 馬の口取りのむずかしいこと。馬の性質が荒く御しにくいこと。また、そのさま。
「坂東黒とて―なる馬に乗りて」〈浮・風流軍配団〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
くち‐ごわ・し ‥ごはし【口強】
〘形ク〙
① 強く言いはって、なかなか言うことをきかない。
※
源氏(1001‐14頃)葵「これは更に、さやうにさしのけなどすべき
御車にもあらずと、口ごはくて手触れさせず」
② 口やかましい。ことばつきが荒々しい。
※
狂言記・吃(1730)「かれ一人の
つまを持。女口こは
きゆへりべつする」
※
平家(13C前)八「
白葦毛なる馬の、きはめて口こはきにぞ乗ったりける」
くちごわ‐げ
〘形動〙
くちごわ‐さ
〘名〙
くち‐ごわ ‥ごは【口強】
〘名〙 (形動)
① 強く言いはること。口やかましいさま。また、ことばつきの荒々しいさま。
※虎明本狂言・吃(室町末‐近世初)「女、口ごはなるゆへによってりべつする」
② 馬の気性が荒くて、口を取りにくく手にあまること。また、そのさま。
※
浮世草子・風流軍配団(1736)一「坂東黒といふ、口強
(クチゴハ)なる馬にのりて」
くち‐づよ・し【口強】
〘形ク〙 強く言い張ってなかなか言うことをきかない。
くちづよ‐げ
〘形動〙
くちづよ‐さ
〘名〙
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報