精選版 日本国語大辞典 「口実」の意味・読み・例文・類語
こう‐じつ【口実】
〘名〙
① 生活するのに必要なもとで。糊口の資。口すぎのもと。〔後漢書‐劉般伝〕
② もの言いをする材料とするもの。いいぐさ。かたりぐさ。また、よく口にすることば。
※三教指帰(797頃)上「非二只蛭牙之為一レ誡、余亦充二終レ身之口実一矣」
※今昔(1120頃か)一五「浄心信敬 不生疑或 不堕地獄 餓鬼畜生 若在仏前 蓮花化生 と云ふ文を朝暮の口実として誦ける」 〔春秋左伝‐襄公二〇年〕
③ 言いわけや言いのがれの、あるいは非難、攻撃などの言いがかりの材料。また、そのことば。
※拘幽操辨(1686)「武王があの口実の言をみなんだか」
④ 食べ物。
※六如庵詩鈔‐二編(1797)三・秋半樵夫来売松蕈大可豆子索価甚貴戯賦「口実細思殊小事、忍遅二数日一賤如レ泥」
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