口口(読み)クチグチ

デジタル大辞泉 「口口」の意味・読み・例文・類語

くち‐ぐち【口口】

大ぜいの人がそれぞれ口に出して言うこと。「口口不平を言う」
あちらこちらの出入り口。「ビル口口警備の人がいる」

くち‐くち【口口】

口づけ接吻せっぷん
「罷り出でたる大橋と―するで候なり」〈伎・幼稚子敵討

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「口口」の意味・読み・例文・類語

くち‐ぐち【口口】

〘名〙
① 多くの人の口の意で、大勢の人がそれぞれに口を出すさまにいう。くちょうぐちょう
常陸風土記(717‐724頃)香島「かく口口(くちぐち)に唱ひて」
源氏(1001‐14頃)末摘花「くちくちにせめられて」
② (━する) あれやこれやいろいろ言うこと。
歌舞伎・侠客五雁金(1794)大切「口々(クチグチ)せずと俺が口について、ぐっと云(い)やれ云やれ」
③ あちらこちらの出入口
太平記(14C後)一〇「未だ口々の防ぎ場へは向けられず」

くち‐くち【口口】

〘名〙 口づけをすること。接吻キス
※俳諧・虎渓の橋(1678か)賦何雀俳諧「寐物語ついくちくちの鹿の声〈松意〉 うらみは根のないくずの葉の色〈西鶴〉」

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