受(漢字)

普及版 字通 「受(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 8画

[字音] ジュ
[字訓] うける

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 会意
(ひょう)+舟(しゅう)。は上下の手。舟は盤の形。盤中にものを入れ、これを授受することをいう。〔説文〕四下に「相ひ付(わた)すなり」とし、舟の省声とするが、舟を声符に用いる字ではない。「朕(おく)る」「般(はこ)ぶ」など、みなその器を用いる。〔周礼、春官、司尊彝〕に、彝(い)の下に「皆舟あり」、その〔注〕に「今時の槃(ばん)の(ごと)し」とあり、舟が盤の形の器である。受は金文に授・受の両義に用い、のち授・受の二字に分かれた。

[訓義]
1. うける、うけとる、さずかる。
2. うけて用いる、とる、うる、おさめる、うけいれる、つぐ、うけつぐ。
3. 授と通用し、さずける。古くは授・受両義に用いた。
4. 受け身、~される、~られる。

[古辞書の訓]
名義抄〕受 ウク 〔字鏡集〕受 ウケタマハル・サガリ・ウ・チカチカ・サハク・オサム・ウク・アヒツク

[声系]
〔説文〕に受声として授・綬の二字を収める。授・受はもと一字。金文ではその両義に用いた。のち授与の字として授が作られた。

[語系]
受・授zjiuは同声。もと受を両義に用いた。舟tjiuも声近く、声義の関係がある。

[熟語]
受遺・受・受・受恩受貨・受学・受寄・受祺・受釐・受咎・受・受享・受教・受業・受窶・受屈・受形受刑・受降・受罪受祉・受賜・受室受爵・受取・受授・受終受觴・受賞・受・受訊・受成・受生・受制・受禅・受胙・受祚・受胎・受託受諾・受田受難受任・受納・受罰・受俘・受服・受福・受命・受用受理受累受禄・受受賄
[下接語]
甘受・感受・虚受・享受・継受・口受・降受・嗣受・授受・承受・心受・親受・正受・禅受・大受・誕受・聴受・天受・伝受・忍受・納受・拝受・膚受・明受

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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