取所(読み)とりどころ

精選版 日本国語大辞典 「取所」の意味・読み・例文・類語

とり‐どころ【取所】

〘名〙
① 手でつかむ所。また、器物取っ手。柄。とるところ。
※宇津保(970‐999頃)蔵開中「とりどころには、女の一人若菜摘みたるかたを作りたり」
② 取るべきよい点。長所。とりえ。みどころ。とりどこ。とるところ。
※枕(10C終)一四一「とり所なきもの かたちにくさげに、心あしき人」

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デジタル大辞泉 「取所」の意味・読み・例文・類語

とり‐どころ【取(り)所】

取り立てていうだけの価値のある点。長所。とりえ。
「此徳川政府を見ると殆んど―のない有様で」〈福沢福翁自伝
器物の取っ手。
「―には、女の一人若菜摘みたる形を作りたり」〈宇津保・蔵開中〉

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