精選版 日本国語大辞典 「収斂剤」の意味・読み・例文・類語
しゅうれん‐ざい シウレン‥【収斂剤】
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皮膚や粘膜の局所に作用し、収斂作用を現す薬剤。タンパクを凝固して炎症をとり、被膜をつくって保護するほか、血管を収縮して止血したり、下痢を阻止する。タンニン酸、ビスマス製剤、アルミニウム、亜鉛、鉛の塩類がある。外用ではアストリンゼントとして硫酸亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、ミョウバンの水溶液が用いられる。また湿布薬として酢酸鉛溶液、タンニン酸溶液が用いられ、消炎・鎮痛作用を有する。タンニン酸アルブミン、次硝酸ビスマス、次サリチル酸ビスマスなどは止痢剤として用いられたが、ビスマス塩の大量投与で精神症状が現れたため、一般用にはビスマス塩は使用されなくなり、また、デルマトールとして外用に用いられたが、これも現在ではほとんど使用されていない。硫酸亜鉛は点眼剤にも用いられる。わきが臭をとるのに塩化アルミニウム液、ミョウバン液が用いられるのも、収斂作用を利用したものである。
[幸保文治]
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