参会(読み)さんかい

精選版 日本国語大辞典 「参会」の意味・読み・例文・類語

さん‐かい ‥クヮイ【参会】

〘名〙
① (━する) ある目的をもって会合に参加すること。仲間に加わること。顔を合わせること。
御堂関白記‐寛弘六年(1009)九月八日「諸卿参会、有陣定
甲陽軍鑑(17C初)品三九「さありても、初て参会(サンクイ)大敵へ、むたと懸(かかり)て一合戦もなさるまじく候により」 〔李尤‐徳陽殿賦〕
② ある目的をもった寄り合い。集まり。会合。集会
申楽談儀(1430)猿楽常住の心得「自然、他座の者御賞翫などの儀あらん参くゎゐには」
③ (━する) 会ってむつまじく会談すること。親しく談話すること。〔日葡辞書(1603‐04)〕
※仮名草子・犬枕(1606頃)「身の毛立のする物〈略〉惚れた若衆と参会の夜」
④ (━する) 遊女などをあげて遊ぶこと。遊興すること。遊里での出会い。
浮世草子好色一代男(1682)五「数長櫃(かずながびつ)をこしらえ、遊女参会(サンクイ)、入程の諸道具を入れて、ゆくさきさきもたせ侍るとなり」

まわ・う まわふ【参会】

〘自ハ四〙 (上一段動詞「まいる(参)」の連用形に「あう(会)」のついた「参会(まいあう)」の変化したもの) 行き会う、遭遇する意の謙譲語
続日本後紀‐承和一二年(845)正月乙卯「表中載和歌、其詞曰、七代(ななつぎ)御代に万和倍(マワヘ)百千(ももち)(まり)(とを)の翁(おきな)の舞ひたてまつる」

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デジタル大辞泉 「参会」の意味・読み・例文・類語

さん‐かい〔‐クワイ〕【参会】

[名](スル)
会合に参加すること。「受賞記念のパーティー参会する」
よりあい。集会。会合。
「今日の―に、この珍書を持っている者は、自分一人だと思うと」〈菊池寛蘭学事始
遊里で遊女に会い、遊興すること。
「客の傾城けいせいに―する事」〈色道大鏡・二〉
[類語]参加顔出し出席列席臨席参列出場出頭臨場親臨出御列座同席陪席相席同座お出まし出る列する連なる末席を汚す加入加盟仲間入り参入参画参与入会飛び入り飛び込み加わる列する連なる名を連ねる

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「参会」の読み・字形・画数・意味

【参会】さんかい

集まり会する。

字通「参」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の参会の言及

【寄合】より

…寄合は座,一座と表現される場合もあり,集会によって共同意志の確認と運用の機能を果たすのである。【仲村 研】
[近世の都市における寄合]
 都市における公私の会合は参会ともいわれた。町支配に際し,町奉行や町役人が集まり協議を行うものが公的寄合である。…

※「参会」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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