原爆の図丸木美術館(読み)げんばくのずまるきびじゅつかん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「原爆の図丸木美術館」の意味・わかりやすい解説

原爆の図丸木美術館
げんばくのずまるきびじゅつかん

埼玉県東松山市にある美術館。1967年開館。画家丸木位里,妻の丸木俊原子爆弾投下直後の広島を訪れ,共同で手がけた 15連作『原爆の図』のうち第1~14部(第15部は長崎原爆資料館が所蔵)が常設されている。このほか,『アウシュビッツの図』(1977),『南京大虐殺の図』(1975),『水俣の図』(1980)などの共同作品や,夫妻個別の作品,位里の母で 70歳を過ぎて絵を描き始めた丸木スマの作品を展示・収蔵する。敷地内には夫妻がアトリエなどに利用した小高文庫,被爆した広島市の丸木位里の実家の一部を移築してつくった原爆観音堂,1923年の関東大震災後に埼玉に逃れた朝鮮人がデマにより虐殺された事件を追悼する「痛恨の碑」,茶室,収蔵庫などがある。

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