原子核の集団運動(読み)げんしかくのしゅうだんうんどう(英語表記)collective motion of nucleus

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「原子核の集団運動」の意味・わかりやすい解説

原子核の集団運動
げんしかくのしゅうだんうんどう
collective motion of nucleus

原子核体積質量数に比例するので原子核を陽子中性子が密集して結合した密度一定の流体とする模型を考え,原子核中で陽子と中性子は非圧縮性の流体のような集団的な運動をするとみなして,これを原子核の集団運動という。集団運動によって原子核の変形が周期的に起ることが可能となるので,振動の励起準位を生じるのが,実験的にも見出されている。一般に重い原子核の構造に関し有効な概念である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android