印旛村(読み)いんばむら

日本歴史地名大系 「印旛村」の解説

印旛村
いんばむら

面積:四六・五七平方キロ

郡のほぼ中央に位置し、東・南・西の三方印旛沼に囲まれ、この沼を隔てて東は成田市・酒々井しすい町、南は佐倉市、西は八千代市、北は本埜もとの村・印西いんざい市。印旛沼に面する東部・南部は低地が広がり、中央から北部・西部に向かって台地状をなし、台地深くに支谷が入り込んでいる。鉄道の便はなく、酒々井(JR成田線)、佐倉市の京成佐倉駅(京成電鉄)、八千代市の勝田台かつただい(京成電鉄)印西市の千葉ニュータウン中央駅・印西牧の原いんざいまきのはら(北総開発鉄道)などから路線バスが通じ、北部を国道四六四号が東西に走る。

印旛沼は約一万年前からの地殻変化によって下総台地浸食谷が沼となったもので、ナウマン象化石も発見されている。気候が温暖で水利にも恵まれていたことから考古遺跡も多数存在する。なかでも旧石器時代の瀬戸遠蓮せととおばす遺跡からは尖頭器や掻器、縄文時代の吉田馬場台よしだばばだい遺跡からは複合炉穴群、岩戸の石神台いわとのいしがみだい貝塚からは堀之内式土器、師戸戸の内もろととのうち貝塚からは安行式土器、弥生時代の吉高の大谷よしたかのおおたに遺跡からは住居跡などが出土・検出されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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