印文陶(読み)いんもんとう(英語表記)Yin-wen tao

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「印文陶」の意味・わかりやすい解説

印文陶
いんもんとう
Yin-wen tao

広義には成形時の拍打痕を残している土器文様が押印されている土器。一つの文化標識としていわれる場合には,中国南東沿岸地域における新石器時代から漢代にかけてみられる土器をさす。これはさらに前期の軟陶と後期の硬陶に分けられ,盛行したのは春秋戦国時代の幾何学印文硬陶である。器形は壺,甕の類が多く,文様は幾何学文が器の全面に施されている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の印文陶の言及

【印文土器】より

…中国の南東沿海地方,江蘇・安徽・浙江・江西・福建・広東・広西の諸省に分布する先史時代から戦国時代ごろまでの土器。中国では印文陶yìn wén táoという。各種の文様を彫りつけた叩き板で土器の外面をたたいて成形した土器の総称で,一般の縄蓆文土器と区別して幾何印文土器とよばれる場合もある。…

※「印文陶」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android