印を結ぶ(読み)いんをむすぶ

精選版 日本国語大辞典 「印を結ぶ」の意味・読み・例文・類語

いん【印】 を 結(むす)

① 仏、菩薩等の悟りの内容真言行者が観念する時、その表徴として、手指をいろいろの形に組む。印を作る。
※今鏡(1170)九「そのいむをむすびて真言を唱へ侍らんに、いかでかならぬやうは侍らん」
② (幻術使いなどが術を使う時に特別な手指の形をとるが、彼らがそのような動作をして姿をくらますことから) 姿を消す、逃げることをいう。文政天保一八一八‐四四)頃の流行語
※当世花詞粋仙人(1832)「ぬける事、いんむすぶ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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