精選版 日本国語大辞典 「占」の意味・読み・例文・類語
し・める【占】
〘他マ下一〙 し・む 〘他マ下二〙
※書紀(720)雄略九年五月(前田本訓)「妾、葬む所を知らず。願はくは良き地(ところ)を占(シメ)たまへ」
④ ある物を一杯にする。満たす。
※アリア人の孤独(1926)〈松永延造〉二「その後成る可くあの異人から遠ざかってゐるやうにとの遠慮が私の心を占めるのは」
⑥ ⇒しめる(締)⑥
うら‐ない ‥なひ【占】
〘名〙
① 占うこと。現われたしるしによって、人の運勢、将来の成り行き、ことの吉凶などを定めること。また、予言すること。亀卜(かめのうら)、鹿卜(しかうら)、易占(えきせん)、夕占(ゆうけ)、夢占(ゆめうら)、手相、トランプ占いなど各種ある。占卜(せんぼく)。うらないごと。うら。
※宇治拾遺(1221頃)一「易(えき)のうらなひする男来て、やどらむずると勘(かんが)へて」
② 占うことを職業とする人。易者。うらないしゃ。
[語誌]→「うら(占)」の語誌
うら‐な・う ‥なふ【占】
〘他ワ五(ハ四)〙 (「うら(占)」に接尾語「なう」を付けて動詞とした語) 占いをする。占いで将来の成り行きや吉凶を定める。うらう。うらぶ。
※書紀(720)允恭一四年九月(図書寮本訓)「是に獦(かり)止めて以て更に下卜(ウラナフ)」
うら・う うらふ【占】
〘他ハ下二〙 (「うらぶ」とも) =うらなう(占)
※書紀(720)神代上(水戸本訓)「時に天神(あまつかみ)太占(ふとまに)を以て卜合(ウラフ)」
うらえ うらへ【占】
〘名〙 (動詞「うらう(占)」の連用形の名詞化) うらなうこと。うらない。
※書紀(720)神代下(水戸本訓)「故(かれ)、太卜(ふとまに)の卜事(ウラヘ)を以て仕へ奉らしむ」
せん【占】
〘名〙
① 運勢・吉凶禍福をうらなうこと。うらない。卜占。〔易経‐繋辞上〕
② 自分のものとすること。場所・地位などをしめること。占有。
し・む【占】
〘他マ下二〙 ⇒しめる(占)
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