卜部兼宅跡(読み)うらべかねともたくあと

日本歴史地名大系 「卜部兼宅跡」の解説

卜部兼宅跡
うらべかねともたくあと

[現在地名]上京区常泉院町

卜部(吉田)兼倶は文明年間(一四六九―八七)を中心に活動し、唯一神道(卜部神道・吉田神道)を創唱した。中昔京師地図は近衛大路室町小路このえおおじむろまちこうじの南に「吉田卜部」と記すが、中古京師内外地図は、当地辺りに「卜部亭日本三千館社」とある。

応仁記」応仁元年(一四六七)六月八日条に「又近衛ノ町ノ吉田神主ノ宅ヲ物取共ガ火ヲ放ツ」とあり、「長興宿禰記」文明七年(一四七五)正月二五日条に「入夜関白政嗣御拝賀云々室町殿南馬場吉田神主三位兼倶卿宿所殿下為御宿、彼第有諸神社鳥居御出云々」とみえ、兼倶の邸内に諸神社や鳥居などがあったことが知られる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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