卜伝流(読み)ボクデンリュウ

デジタル大辞泉 「卜伝流」の意味・読み・例文・類語

ぼくでん‐りゅう〔‐リウ〕【×卜伝流】

新当流しんとうりゅう

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精選版 日本国語大辞典 「卜伝流」の意味・読み・例文・類語

ぼくでん‐りゅう ‥リウ【卜伝流】

〘名〙 剣術の一流派。常州塚原の人、塚原卜伝が養父塚原新右衛門安幹より伝えられた天真正伝神道流に、諸国修行中、上州の上泉伊勢守秀綱から習得した陰流の奥儀を加え創始したもの。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「卜伝流」の意味・わかりやすい解説

卜伝流
ぼくでんりゅう

近世剣術の一流派。常陸鹿島(ひたちかしま)の塚原卜伝高幹(つかはらぼくでんたかもと)(1489―1571)を祖とする門流。正式の流名は新当(しんとう)流「先生……神託の中に新当の主意あるを以(もっ)て、初て新当流となづくといへり。……又新当流といふよりも、鹿島の卜伝流と聞へたるが多きをおもへば、……流名よりも先生の名高く聞えて、おほくは卜伝流とのみいひならはしたるまゝに、しか伝へし家もあるなるべし」(『塚原卜伝先生家伝』)。卜伝は生涯に3回も廻国(かいこく)修行を試みたと伝えられ、足利(あしかが)将軍義輝(よしてる)をはじめ細川幽斎(ゆうさい)、北畠具教(きたばたけとものり)、山本勘助松浦鎮信(まつらしげのぶ)、相馬弾正少弼(そうまだんじょうしょうひつ)、真壁道無斎(まかべどうむさい)、斎藤伝鬼房(でんきぼう)、諸岡一羽(もろおかいっぱ)、本間勘解由(ほんまかげゆ)、中居式部秀幹(なかいしきぶひでもと)など列侯・諸士にその秘術を授けて尊奉者を得たといい、全国各地に卜伝流と称するものがあった。

[渡邉一郎]

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