単原子分子(読み)たんげんしぶんし

精選版 日本国語大辞典 「単原子分子」の意味・読み・例文・類語

たんげんし‐ぶんし【単原子分子】

〘名〙 原子一個のままで分子となっているもの。常温でこの状態になっているのは、ヘリウムアルゴンなどのいわゆる不活性気体だけ。一原子分子

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デジタル大辞泉 「単原子分子」の意味・読み・例文・類語

たんげんし‐ぶんし【単原子分子】

1個の原子でできている分子希ガスヘリウムネオンなど。一原子分子。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「単原子分子」の意味・わかりやすい解説

単原子分子
たんげんしぶんし
monoatomic molecule

一原子分子ともいう。原子1個が独立した分子1個として挙動するときに単原子分子であるという。一般にはヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトンキセノンラドン希ガス元素単体や、水銀蒸気のように、安定した化学種となっている場合にいわれることが多い。

[岩本振武]

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化学辞典 第2版 「単原子分子」の解説

単原子分子
タンゲンシブンシ
monoatomic molecule

1個の原子からできている分子.2原子(diatomic),3原子(triatomic),多原子分子(polyatomic molecule)に対する用語.単原子分子からできている気体を単原子気体という.単原子分子とほかの分子との相違点は,前者の運動が並進だけであって,回転および振動がないことである.したがって,単原子気体のエネルギー熱容量に対するこれら内部自由度の寄与がない.代表的な単原子気体はHe,Neなどの希ガスである.

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世界大百科事典(旧版)内の単原子分子の言及

【分子】より

…粘土鉱物は,SiO44-の正四面体イオンが鎖状,帯状,さらに層状に結合してできた複雑な構造をもつ高分子で,地殻を構成している。
[単原子分子と不安定分子]
 一般に,分子は原子の外殻電子を相互に共有してできた安定な原子集団である。しかし,一,二の例外もある。…

※「単原子分子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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