単位制高等学校(読み)たんいせいこうとうがっこう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「単位制高等学校」の意味・わかりやすい解説

単位制高等学校
たんいせいこうとうがっこう

学年による教育課程区分を設けず,規定単位(80単位)の修得によって卒業の資格が得られる高等学校。1985年臨時教育審議会が第1次答申において,生涯学習観点から設置を提言。1988年に文部省定時制通信制課程の特別な形態のものとして定め,設置を認めた。1993年からは全日制課程においても設置が可能となった。設置については,学校教育法(昭和22年法律26号)と文部省令の単位制高等学校教育規程により定められている。学年という枠をこえて,興味や関心のある科目を自分の学習計画に基づいて選択できるのが特徴。過去に在籍した高校の単位,大学入学資格検定や高等学校卒業程度認定試験で取得した単位なども累積加算でき,高校中途退学者や社会人の入学を積極的に受け入れている。(→無学年制

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知恵蔵 「単位制高等学校」の解説

単位制高等学校

進級に必要な単位を定めず、所定の単位(74単位以上を各学校で決める)を修得すれば卒業を認める高校。本来、高校は単位制が原則だが、実態として学年制になっているため制度化された。高校中退者や社会人も受け入れ、高校教育の機会拡充と生涯学習の推進を目指し、1988年度から定時制や通信制に導入された。93年度には全日制単位制高等学校も開校

(新井郁男 上越教育大学名誉教授 / 2007年)

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