南里文雄(読み)なんりふみお

日本大百科全書(ニッポニカ) 「南里文雄」の意味・わかりやすい解説

南里文雄
なんりふみお
(1910―1975)

ジャズ・トランペット奏者。大阪に生まれる。大阪の高島屋少年音楽隊でコルネットを学び、16歳で神戸のダンス・バンドに参加。1929年(昭和4)上海(シャンハイ)に渡り、黒人ジャズ・ピアノ奏者テディ・ウェザーフォード指導を受け、約1年後に帰国ダンスホールレコードに活躍、圧倒的な人気と名声を得た。34年にモダンなディキシーランド・スタイルのホット・ペッパーズを結成。54年に失明したが活動は続行。日本のジャズの発展に多大の貢献があり、いまも敬愛されている。

青木 啓]

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「南里文雄」の解説

南里文雄 なんり-ふみお

1910-1975 昭和時代のトランペット奏者。
明治43年12月24日生まれ。大正14年大阪高島屋少年音楽隊にはいる。のち黒人ピアニスト,ウェザーフォードにジャズをまなぶ。昭和9年バンド「ホットペッパーズ」を結成。戦後,デキシーランドジャズの演奏をつづけ,29年視力をうしなうが再起した。昭和50年8月4日死去。64歳。同年南里文雄音楽賞がもうけられた。大阪出身。

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