南無阿彌陀仏(読み)なむあみだぶつ

精選版 日本国語大辞典 「南無阿彌陀仏」の意味・読み・例文・類語

なむ‐あみだぶつ【南無阿彌陀仏】

[1] 〘連語〙 (namo amitābhāya buddhāya の音訳で、「帰命無量光覚」と訳す) 仏語阿彌陀仏に帰依することを表わすことば。浄土の信仰者は等しくこれを称えて極楽浄土を願う。真宗ではこれを六字名号といい、仏名とし、これを本尊とする。多く、感動詞的に用いる。なむあみ。なむあみだ。なむあみだぶ。なもあみだ。なもあみだぶつ。なんまいだぶつ。
拾遺(1005‐07頃か)哀傷・一三四四「ひとたびも南無阿彌陀仏といふ人の蓮の上にのぼらぬはなし〈空也〉」 〔観無量寿経
[2] 〘名〙 転じて、死ぬこと、物事の尽きること、終わることをいう。なむあみだ。
※歌舞伎・三人吉三廓初買(1860)二幕「(提燈を取り中を見て)『や、こりゃ蝋燭が』『南無阿彌陀仏か』」

なむ‐あみだぶ【南無阿彌陀仏】

〘連語〙 「なむあみだぶつ(南無阿彌陀仏)(一)」の略。
謡曲百万(1423頃)「一同に頼む、彌陀の力、頼めや頼め、南無阿彌陀仏(なむあみだぶ)

なも‐あみだぶつ【南無阿彌陀仏】

堤中納言(11C中‐13C頃)虫めづる姫君「君はいとのどかにてなもあみだ仏、なもあみだ仏とて」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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