南大東(村)(読み)みなみだいとう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「南大東(村)」の意味・わかりやすい解説

南大東(村)
みなみだいとう

沖縄県島尻郡(しまじりぐん)にある村。沖縄本島東方360キロメートルにある南大東島からなり1島1村。大東諸島は本来ウフアガリジマという。隆起環礁で海岸線は断崖(だんがい)。南大東空港があり、那覇(なは)空港との間に定期便がある。また、那覇市泊(とまり)港からフェリーが月に4~5便運航している。1820年(文政3)ロシア海軍佐官ポナフィデンが南・北大東島を視認し「ボロジノ島」と命名した。1885年(明治18)日本政府国標を立て、沖縄県に所属。1900年(明治33)八丈島の玉置半右衛門(たまおきはんえもん)(1838―1910)によって開拓される。第二次世界大戦前は大日本製糖(大日本明治製糖の前身)の島。戦後の1964年(昭和39)訴訟の結果、農民の土地所有権が認められた。サトウキビの単作地域で、機械化が進んでいる。2000年(平成12)に南大東漁港の一部が開港した。大池のオヒルギ群落は国の天然記念物。面積30.53平方キロメートル、人口1285(2020)。

[堂前亮平]

『『南大東村誌』改訂版(1990・南大東村)』


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