南保町(読み)みなみほちよう

日本歴史地名大系 「南保町」の解説

南保町
みなみほちよう

[現在地名]大津市中央ちゆうおう三丁目・しませき

米屋こめや町の東にあるはま町通の両側町。町の西手に紺屋こんや関、東手に馬場殿ばばどの関が置かれる(寛保二年町絵図)。天和二年(一六八二)の本堂奉加帳(九品寺文書)町名がみえ、元禄八年町絵図の家数合せて一八には紺屋関の南岸にある番屋も含まれる。家持町人は一五軒、借屋は六軒で、絵図の裏に町人の連印があるが借屋持二名の連印は押印が重なった形になっている。また町の東端に記す門は木戸門のことであろう。大津町各町の諸負担は軒役を基準に課されていたが、当町では一戸主で三軒役の家屋敷をもつことを禁じており(南保町共有文書)、負担額の多い者の発言力が増すことを避けたものとみられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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