半減令(読み)はんげんれい

世界大百科事典(旧版)内の半減令の言及

【定高貿易法】より

…ほどなく残り荷の一部は,銅や俵物,諸色(海産物,樟脳,小間物など)と物々交換されるようになった(代物替(しろものがえ))。定高そのものは,18世紀以降の銅の減産に伴って,1742年(寛保2),90年(寛政2)の各〈半減令〉をはじめ,しだいに縮減されたが,1763年(宝暦13)から外国金銀が輸入されるようになると,定高以外に海産物主体の外売・別段売その他各種名目の取引が増加し,総体としては定高の減少ほどではなく,1839年(天保10)の取引総額は,唐船8艘で銀6900貫目,オランダ船1艘との間に銀970貫目ほどであった。【中村 質】。…

【長崎貿易】より

…取引方法は,糸割符,相対(あいたい)貿易法市法貿易法,糸割符復活,代物替(しろものがえ)併用などと変化し,海舶互市新例(正徳新例)で確立したが,要は主要輸出品である銀や金の流出抑制のための買手市場化,年間取引額(定高)の設定であり(定高貿易法),元禄期からは長崎会所を通じて貿易利潤の幕府財源化と銅輸出,後期には海産物(俵物,諸色)の輸出強化が注目される。しかし輸出銅の不足を理由に1742年(寛保2),90年(寛政2)の〈半減令〉をはじめ,漸次取引を縮減し,和糸や砂糖などの競合国産品の台頭,海外の戦乱などにより衰退した。(3)開港後 唐船貿易は引き続き長崎会所が管掌したが,長崎の独占は崩れ,武器・雑貨の輸入と茶・石炭の輸出を特徴とする,イギリスを主体とする欧米諸国貿易が活発化した。…

※「半減令」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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