半平(読み)はんぺい

精選版 日本国語大辞典 「半平」の意味・読み・例文・類語

はんぺい【半平】

〘名〙 (「はんべい」とも) =はんぺん(半平)
浮世草子・小児養育気質(1773)四「玉子をすりこんだはものはんべいを拵へ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「半平」の意味・読み・例文・類語

はんぺい【半平】

《「はんべい」とも》はんぺん(半平)のこと。
「こっちでは―を焼くと見えて、まっくろに焦げてゐらあ」〈滑・膝栗毛・六〉

はんぺん【半平/半片】

《「はんぺい(半平)」の音変化。「半平」は創製者の名とも、その形からの称ともいう》魚肉をすりつぶし、ヤマノイモなどを加えて蒸した練り製品の一。方形・半月形などに作り、白くて柔らかい。おでん澄まし汁などに使う。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の半平の言及

【はんぺん(半片)】より

…わん(椀)のふたや型を用いて半月形にしたための名と思われる。〈半平(はんぺい)〉ともいい,それから転じた語ともされるが,文献上は室町末期ごろからまず〈はへん(半弁)〉なる語が現れ,江戸前期に〈はんへん〉,中期以後に〈はんへい〉の語が出現する。初めはかまぼこ同様ハモなどの高級魚を用いていたが,江戸末期には米粉などの混ぜ物の多い粗製のものが増え,形も角形が多くなったと《守貞漫稿》は書いている。…

※「半平」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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