半可(読み)はんか

精選版 日本国語大辞典 「半可」の意味・読み・例文・類語

はん‐か【半可】

〘名〙
① (形動) 「はんかつう(半可通)」の略。
※洒落本・風俗七遊談(1756)序「通り者また半可(ハンカ)野夫のたぐひにもあらず」
遊女とも地者(じもの)ともつかない者。くろうととしろうとの間の者。
※滑稽本・風来六部集(1780)里のをだ巻評「擬へ者あり、かくしもの有、地者有、はんかあり」
③ (形動) 未熟なこと。中途はんぱな状態であること。また、そのさま。なま。なまはんか。
坊っちゃん(1906)〈夏目漱石〉九「半可の英語で I am glad to see you と唄ふと」

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デジタル大辞泉 「半可」の意味・読み・例文・類語

はん‐か【半可】

[名・形動]
未熟なこと。中途半端なこと。また、そのさま。なまはんか。「半可を言う」
そなたまでに我実情じつなき―と見られては」〈露伴・寝耳鉄砲〉
半可通はんかつう」の略。
万事ゆきわたった気なれど、じつは大の―なり」〈洒・四十八手〉

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