千日参り
せんにちまいり
累積祈願の一種。千日詣(もう)でともいう。痛切な願い事のあるとき、同じ神社や仏閣に1000日間参り続けること。神仏がその努力を認めて、願いをかなえてくださるだろうという心情に基づく。のちには、特定の1日に参詣(さんけい)するだけで、1000日参詣するのと同じ功徳(くどく)があるとする日をいう。旧暦7月10日をその日とするところもあるが、現在は京都の清水(きよみず)寺(8月8~10日)や大阪の四天王寺(8月9、10日)の千日参り、京都・愛宕(あたご)神社(7月31日)の千日詣でなどが著名である。また大阪・四天王寺で毎年7月24、25日に、念仏を唱える信者の集まることも千日参りという。
[井之口章次]
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デジタル大辞泉
「千日参り」の意味・読み・例文・類語
せんにち‐まいり〔‐まゐり〕【千日参り】
1 千日の間、毎日寺社に参詣すること。千日詣で。
2 1日参詣すると千日間参拝するのと同じ功徳があるといわれる特定の日に参詣すること。浅草寺では陰暦7月10日とされた。四万六千日。千日詣で。
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世界大百科事典内の千日参りの言及
【四万六千日】より
…この称は江戸時代になって浅草寺で用いられたもので,享保20年(1735)版の《続江戸砂子》に見えている。それまでは浅草寺でも千日参りといわれていた。《閭里歳時記》(安永9年(1780)の序)には〈石原清水寺の観音四万六千日参といふ事あり〉とあって,だんだん広まっていった様子がうかがわれる。…
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