千島(読み)ちしま

精選版 日本国語大辞典 「千島」の意味・読み・例文・類語

ち‐しま【千島】

[1] たくさんの島。〔日葡辞書(1603‐04)〕
[2]
[一] 千島列島の略。また、その地域を表わす呼称。択捉(えとろふ)海峡以南を南千島以北北千島と分ける場合もあり、その場合には特に北千島をさして用いられる。
[二] 北海道一一か国の一つ。明治二年(一八六九)千島列島うちの択捉海峡以南の島々を含めて設置。同八年、樺太千島交換条約により列島全域が含まれた。

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デジタル大辞泉 「千島」の意味・読み・例文・類語

ちしま【千島】

千島列島」の略。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「千島」の意味・わかりやすい解説

千島
ちしま

明治2 (1869) 年設置された北海道旧 11ヵ国の1つ。初め太平洋北西部に浮ぶ択捉 (えとろふ) ,国後 (くなしり) などの南千島をさし,5郡に区分していた。江戸時代後期には松前藩領,幕府直轄領と変遷したが,明治4年北海道開拓使下に入り,同5年根室支庁管轄となった。 1875年日露間の樺太・千島交換条約で,北および中千島にウルップ (得撫) ,シンシル (新知) ,シュムシュ (占守) の3郡が新設された。また 85年には,根室国花咲郡より色丹島を分割して色丹郡として千島国に編入された。 86年北海道庁開設後は,全郡が根室支庁に所属。 1945年8月からソ連 (現ロシア) の占領下におかれた。サケ,マス,カニ,コンブなどの沿岸漁業が発達し,現在も一部の地域にその帰属をめぐり,日露間で北方領土問題が残されている。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「千島」の解説

千島(ちしま)

北海道東北端からカムチャツカ半島最南端に達する23の島からなる列島。1855年日露通好条約により択捉(えとろふ)島とクルップ島との間に国境が設けられたが,75年の樺太(からふと)‐千島交換条約で日本は樺太を放棄する代わりに千島の領有権を得た。この経緯は1956年の日ソ共同宣言交渉の過程で,千島の範囲をめぐって日ソ両国の主張が対立する原因となった。

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百科事典マイペディア 「千島」の意味・わかりやすい解説

千島【ちしま】

千島列島

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