十八番(読み)じゅうはちばん

精選版 日本国語大辞典 「十八番」の意味・読み・例文・類語

じゅうはち‐ばん ジフハチ‥【十八番】

〘名〙
随筆・三升屋二三治戯場書留(1837)上「右拾八番といふ事昔より歌舞妓狂言のいいならはしにて」
② 一般的に、その人の最も得意とするもの。得意の芸。おはこ
人情本・春色江戸紫(1864‐68頃)三「例の十八番を言ってりゃア〈略〉唯余所(よそ)の咄にして仕舞ひまはアナ

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デジタル大辞泉 「十八番」の意味・読み・例文・類語

じゅうはち‐ばん〔ジフハチ‐〕【十八番】

歌舞伎十八番」の略。
その人のいちばん得意とすること。得意の芸。おはこ。
[類語]おはこ売り物お家芸お株お手の物得意特技得手達者専売特許上手堪能巧者得手物有能器用多才うまたく巧妙潰しが利くくする腕が立つ敏腕辣腕腕利き腕こき腕っこき手練てだれ手利き名人達人名手妙手エキスパート巨星巨匠名匠名工大家たいか権威第一人者泰斗たいと耆宿きしゅく大御所おおごしょオーソリティー巧手怪腕凄腕腕達者

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世界大百科事典(旧版)内の十八番の言及

【歌舞伎十八番】より

…7世市川団十郎が制定した18の演目をいう。7世団十郎は,1832年(天保3)3月に長男の海老蔵に8世団十郎を襲名させ,自身は海老蔵を名のると発表したときに配った刷り物に,初めて〈歌舞妓狂言組十八番〉と題して18種の名目を掲げた。その後,40年の《勧進帳》初演に際し〈歌舞伎十八番の内〉と口上看板に明記した〈十八番〉を〈おはこ〉と呼び,得意芸の意にもつかわれるようになったが,なぜ18の数に決めたかは明らかでない。…

※「十八番」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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