十二次(読み)じゅうにじ

世界大百科事典(旧版)内の十二次の言及

【黄道十二宮】より

…インドへはキリスト紀元前後にギリシアから伝えられた。中国では周天を二十八宿に不等間隔に分割するものとは別に,周天を12等分した十二次が戦国時代から使用され,また十二支にあてた動物によって年次を表す方法も現れたが,仏教経典の翻訳とともに黄道十二宮が伝えられた。最も初期のものは隋代の《大乗大方等日蔵経》(6世紀後半)に見える十二宮であり,唐代には不空が758年(乾元1)に訳出した《宿曜経》,806年(元和1)の金俱叱の《七曜禳災訣》などに十二宮のいくつかが見える。…

【天文学】より

…木星の位置によって国家や支配者の運命を占うことが行われているのは,西方の占星術の発生とまったく相似ている。こうした惑星や太陽および月などの天体の位置を指示するために〈十二次〉や〈二十八宿〉が考案されたのもほぼ同じ時代であろう。十二次は,バビロニアに始まる黄道十二宮と類似のもので,天体が動く天空を12等分したものである。…

【二十八宿】より

…二十八宿の起首が角宿から始まるのは,角宿が北斗七星の斗柄が指す方向に当たっていて,斗柄の方向によって1年の季節を定めた時法との結びつきのなごりとされている。前4世紀の初めから周天を12の等間隔に分ける十二次が用いられ,そこを木星が1年に1次ずつ12年間でめぐっていく位置によって年を記す歳星紀年法が成立した。歳星紀年法は太歳紀年法や太陰紀年法(木星の鏡像の位置によって年を表す方法)に発達したが,十二次の方法は中国天文学では二十八宿の体系に代わることはなかった。…

※「十二次」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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