区(漢字)

普及版 字通 「区(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 4画

(旧字)區
11画

[字音] ク・オウ・コウ
[字訓] くぎる・わかつ・かくす

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[その他]

[字形] 会意
旧字は區。匸(けい)+品。匸は秘匿のところ。品は多くの祝詞の器((さい))を列する形。ここでひそかに祝呪詛を行うので、嘔・歐(欧)・毆(殴)など、その呪儀に関する字は區に従う。小さな区域をかこって行うので、区域・区分・区別、また区々の意となる。〔説文〕十二下に「區(きく)、するなり」とするが、その両義の関連が明らかでなく、字形について「品の匸中に在るに從ふ。品は衆なり」と品を衆口の意とするが、もと呪祝のことに関する字である。

[訓義]
1. 祈りを行う場所、くぎる、かぎる。
2. かくれた場所、小さな部屋、わかつ。
3. 区域、すまい、その地域。
4. しな、しなじな。
5. 勾(こう)と通じ、まがる。

[古辞書の訓]
名義抄〕區 マチマチ・イヤシ・カクス・マチ・チマタ・サカヒ・タスク・タグヒ

[声系]
〔説文〕に區声として謳・毆・傴・歐・驅(駆)・・嫗など十九字を収める。謳・毆はその祝詞を声をあげてよみ、祈る意。毆はその器を殴(う)って呪霊を刺激する意。傴・嫗はそのときの姿勢などを示す字。これらの字はおおむね區の声義を承ける。

[語系]
區・嘔・歐oは同声。嘔は嘔吐嘔血に用いる字で、その吐くような声を歐・謳という。嫗io、xioは畳韻・驅は區と同声。みな、その身をかがめるような姿勢をいう。

[熟語]
区冶・区域区宇・区・区夏・区外・区蓋区画区劃区寰・区極・区区・区隅・区穴・区県・区士・区種・区処・区署区陬・区段・区中・区宙区廛区甸・区土・区内・区畔・区品・区服・区物・区分・区別・区有区囿・区落・区里区廬・区区萌
[下接語]
異区・遺区・一区・雲区・栄区・盈区・営区・奥区・賈区・遐区・外区・学区管区寰区・窮区・荒区・高区・区・山区・市区・肆区・殊区・常区・神区・人区・塵区・水区・数区・仙区・区・僧区・村区・大区・地区・中区・定区・万区・蛮区・分区・牧区・沃区・涼区・猟区・霊区

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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