匙筯(読み)しちょ

世界大百科事典(旧版)内の匙筯の言及

【スプーン】より

…【徳村 薫】
[日本,中国のさじ]
 中国,朝鮮半島,日本,それに中国の影響の強いベトナムでは,さじとはし(箸)が組み合わせて使用され,現在でも朝鮮語では両方を合わせてスジョ(匙箸)と呼ぶ。さじは中国では(ひ)または匙(し)と書き,《説文》に〈匙は飯をすくい取るもの〉と記され,はしの説明には〈匙筯(しちよ)〉と出ている。この説明が日本の平安時代の《和名抄》にそのまま引用してあるのは,中国風にさじで飯をすくって食べる風俗が当時の上流階級の間に伝わっていたことをあらわし,飯を盛った器は最初から食膳に並べてあって,食べたいだけ食べた。…

※「匙筯」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」