北里(読み)ほくり

精選版 日本国語大辞典 「北里」の意味・読み・例文・類語

ほく‐り【北里】

[1] 〘名〙
① 北隣の村里
※本朝無題詩(1162‐64頃)四・春夜即事〈輔仁親王〉「隣笛幽声伝北里、村醪滋味験東家
遊里遊女町
浮世草子・古今堪忍記(1708)五「遊女の住なる所を、青楼といひ北里と名づく」 〔北里志‐泛論三曲中之事〕
[2] 江戸吉原遊郭の異称

きたざと【北里】

(「きたさと」とも) 姓氏一つ

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

普及版 字通 「北里」の読み・字形・画数・意味

【北里】ほくり

北郭。魏・阮籍〔詠懐、八十二首、十〕詩 北里に奇多く 濮(ぼく)(水)上にり 輕游の子 俯仰(ふぎよう)乍(たちま)ち沈す

字通「北」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内の北里の言及

【長安】より

…太常寺,梨園,教坊は宮廷の楽舞施設であり,妓館,戯場は民衆の娯楽施設である。妓館の中心をなしたのは東市の近くの平康坊にあった北里である。戯場は大慈恩寺,青竜寺,大薦福寺,永寿寺など大きい寺院の境内や門前を利用したもので,ここでは呑刀,吐火,弄丸,舞剣の諸技をはじめとして縄(綱渡り),竿技(長竿の頂上で軽業を演ずるもの)など西域の特技で西域風の濃いものが演ぜられたりした。…

※「北里」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android