北川 冬彦(読み)キタガワ フユヒコ

20世紀日本人名事典 「北川 冬彦」の解説

北川 冬彦
キタガワ フユヒコ

大正・昭和期の詩人,映画評論家,翻訳家 「時間主宰



生年
明治33(1900)年6月3日

没年
平成2(1990)年4月12日

出生地
滋賀県大津市

本名
田畔 忠彦(タグロ タダヒコ)

学歴〔年〕
東京帝国大学法学部フランス法律科〔大正14年〕卒,東京帝国大学文学部フランス文学科中退

主な受賞名〔年〕
文芸汎論詩集賞(第3回)〔昭和11年〕「いやらしい神」,芸術祭奨励賞,勲四等旭日小綬章〔昭和49年〕

経歴
父の転勤で小学入学後まもなく渡満。大連小学校を経て、旅順中学を卒業。東大在学中の大正13年、旅順中の同級生と詩誌「亜」を創刊、つづいて「面」を創刊。「亜」「面」で短詩運動の先駆けとなり、14年処女詩集「三半規管喪失」を刊行。昭和3年春山行夫と「詩と詩論」を創刊し新散文詩運動を提唱。その後も長編叙事詩運動、ネオ・リアリズム詩運動と常に現代詩革新の風を起こした。25年1月日本現代詩人会初代幹事長となり、同5月第2次「時間」を創刊し主宰。一方、昭和2年にキネマ旬報社に入り、映画批評を手がけ、以後この方面でも活躍。詩集はほかに「検温器と花」「いやらしい神」「夜半の目覚めと机の位置」「戦争」「大蕩尽の結果」「北京郊外にて」「北川冬彦全詩集」(沖積舎)、訳詩集「骰子筒」など。ほかに「詩の話」「現代映画論」などがある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

367日誕生日大事典 「北川 冬彦」の解説

北川 冬彦 (きたがわ ふゆひこ)

生年月日:1900年6月3日
大正時代;昭和時代の詩人;映画評論家。「時間」主宰;日本現代詩人会幹事長
1990年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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