化俗法師(読み)けぞくほうし

世界大百科事典(旧版)内の化俗法師の言及

【僧】より

…ほかに,経典の詠唱や梵唄に巧みな経師,唱礼師,作梵法師といわれる僧がいて,講席や法会を華やかなものにした。また民衆に対して,弁舌たくみに譬喩をまじえながら仏法を平易に説く唱導師,説法師がおり,村々を布教してまわる遊行僧,化俗(けぞく)法師とよばれる僧が活躍した。南北朝以来,造像を目的とした邑義,慧遠の白蓮社に始まるといわれる法社などの信仰団体が各地に結ばれ,その教化指導に当たる僧を邑師,社僧といった。…

【遊行】より

…南北朝時代,義邑・法社など信者組織の発生にともない邑師・社僧たちの活躍が著しく,さらに寺院・邑社に定住することなく民衆教戒に従う僧が増える。円仁《入唐求法巡礼行記》が紹介する化俗法師であり,遊化僧,説法師などとも呼ばれた。平易に因縁説話を語り,それを音曲にのせ,あるいは絵解説法を行い,医療,祈雨,葬式などを通じ民衆を教化した。…

※「化俗法師」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」