化人（読み）けにん

精選版 日本国語大辞典

け‐にん【化人】

〘名〙

① 仏語。仏菩薩が、衆生を救うために、仮に人の姿となってあらわれたもの。化生(けしょう)の人。

※観智院本三宝絵（984）下「さきの年此仏をつくりしはこれ化人なれば、かさねて来るべきにあらず」 〔大宝積経‐九〇〕

② 鬼神、畜生などが形をかえて、人間に変じたもの。ばけもの。

※古事談（1212‐15頃）三「近寄て見_レ之、白癩の人也。〈略〉後日度々尋けれど、不_二尋遇_一止了。若化人歟」

③ 死者の霊などが、生前の姿をこの世にあらわしたもの。

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

け‐にん【化人】

１ 仏・菩薩ぼさつが衆生しゅじょうを救うために仮に人の姿になったもの。化身けしん。
２ 鬼神・畜生などが人に化けたもの。化け物。〈日葡〉

出典　小学館

普及版 字通

【化人】か（くわ）じん

幻術の人。〔列子、周穆王〕の穆王の時、西極の國に、人りて來(きた)る。水火に入り、金石を貫き、～千變、窮極すべからず。

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出典　平凡社「普及版 字通」