普及版 字通 「包(漢字)」の読み・字形・画数・意味
包
常用漢字 5画
(旧字)
5画
[字訓] はらむ・つつむ・いれる
[説文解字]
[字形] 象形
人の腹中に胎児のある形。〔説文〕九上に「人の妊(くわいにん)するに象る。巳(み)、中に在り。子の未だらざる形に象る。元气は子(ね)にる。子は人の生まるるなり」とし、なお十二支との関連を説くが、関係のないことである。うちに包蔵する意より、包括・包囲の意となる。
[訓義]
1. はらむ、みごもる。
2. くるむ、つつむ、ふくむ。
3. いれる、おさめる。
4. つつみもの、つつみ。
5. 古の天幕形式の家。
6. と通用し、つとの意。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕 ツツモノ 〔字鏡集〕 シマ・ナシ・ツト・カヌ・ウラム・ツツム・ツツモノ
[部首]
〔説文〕に(胞)・匏の二字を属する。九上は「兒の生まるる裹(ふくろ)なり」とあって、胎衣。匏(ほう)はその形から名をえたものであろう。
[声系]
〔説文〕に声として・咆・・・(飽)・袍・(泡)・雹・鮑など十七字を収める。ほかに匏も声に加えるべき字である。おおむねの声義を承ける字である。
[語系]
・peuは同声。pheuは胞衣、鳥には孵phiuといい、その声が近い。(茂)・楙muも関係のある語で、生命が生まれ、発展する意をもつ語である。
[熟語]
包囲▶・包▶・包裹▶・包懐▶・包括▶・包函▶・包含▶・包▶・包犠▶・包挙▶・包▶・包護▶・包羞▶・包蔵▶・包弾▶・包蓄▶・包纏▶・包頭▶・包庇▶・包覆▶・包封▶・包茅▶・包容▶・包羅▶・包絡▶・包▶・包籠▶
[下接語]
荷包・懐包・外包・緘包・含包・兼包・梱包・内包・包・牢包
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報