精選版 日本国語大辞典 「募」の意味・読み・例文・類語
つの・る【募】
[1] 〘自ラ五(四)〙
※吾妻鏡‐元久元年(1204)一一月四日「伊勢国三日平氏跡新補地頭募二武威一」
※日葡辞書(1603‐04)「カノ ワカイ ヒトワ イカウ tçunotta(ツノッタ)」
② 度合がますますはげしくなる。いっそうひどくなる。こうじる。
※ささめごと(1463‐64頃)上「横しまなる道つのりて後は、いかばかりの賢聖にあへるとも詮なかるべし」
[2] 〘他ラ五(四)〙
※霊異記(810‐824)中「女、幣帛を募りて、祷(いのり)して曰はく」
※大慈恩寺三蔵法師伝永久四年点(1116)四「王、四兵を率て、猛士を簡ひ募(ツノル)」
② 功労に報いるため、ある特典、恩賞などをあてる。
※吾妻鏡‐治承四年(1180)八月二六日「今投二老命於武衛一、欲レ募二子孫之勲功一」
③ =つのる(贖)
※東寺文書‐永久二年(1114)一一月二六日・太政官牒「以二其地利一、募二彼用途一者、誠為レ国為レ寺有レ益無レ損」
④ 高くする。つり上げる。
つのり【募】
① つのること。ひろく求め集めること。募集。
※大慈恩寺三蔵法師伝永久四年点(1116)四「難処に飢寒せり。王の募(ツノリ)に赴かむと欲ふ」
② ますますはげしくなること。ひどくなること。激化。
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